最新情報  - 2011/06/22(Wed)  
    □日本農学アカデミー・実践総合農学会共催シンポジウムのお知らせ
2011年度日本農学アカデミー・実践総合農学会
シンポジウム開催案内

日 時:2011年7月9日(土)13:00〜17:00
場 所:東京農業大学世田谷キャンパス百周年記念講堂(12:30受付)
テーマ:東日本大震災の被害の実態と復興のシナリオ

◆◇ ねらい
 2011年3月11日。我々は,日本の歴史に永遠に残る,未曾有の東日本大震災の証言者となりました。想像を絶する津波は,東北の多くの人々の命,長い歴史の中で築き上げてきた資産,農地,そして地域のコミュニティまでも一瞬のうちに奪い去り,膨大なヘドロとガレキを残しました。さらに,福島第1原子力発電所をおそった津波は,発電所を破壊し,放射線の拡散による地域住民の避難,放射性物質の蓄積により農林水産業への甚大な影響を与え,放射性物質という目に見えない敵との未経験かつ困難な戦いを提起しました。東日本大震災は,地震,津波,放射性物質という3重の苦難からの復興という重い課題を我々に提起しており,被災者,被災地区だけにとどまらず,全ての人々が,自らができる範囲で支援・復興に参加することが求められています。
 日本農学アカデミーと実践総合農学会は,東日本大震災の被災地域の人々の日常生活を1日も早く取り戻すためには,農林水産業の復興が不可欠であるとの共通認識のもとで,復興支援につながるようなシンポジウムの企画を考えてきました。シンポジウムの企画段階では,まず,「想像を絶する被害の全貌を正しく発信」すること,さらには「農林水産業の復興のためのシナリオ」をどのように描くかが重要であるということで意見が一致しました。
 この企画方針に基づき,シンポジウムの第T部では,1)農地や水利施設等の農業生産基盤への地震・津波被害の実態と復興シナリオ,2)津波,液状化,そして放射性物質による農地土壌への影響の実態と復興シナリオ,3)放射性物質による被害・風評被害の実態と対策技術の開発,4)農業経営への被害と復興シナリオ,について専門家からの報告をいただくこととしました。
 さらに,第U部では被害を受けた農家の方々とともに,大震災からの復興シナリオの実現可能性をより高めるとともに,今後の日本農業の革新につながるような復興のあり方,政策を提言できるような若手農業者・後継者によるパネルディスカッションを計画しました。学会としての研究成果を世に問うシンポジウムの開催という従来の学会の枠を超えて,学会員と農業者,消費者が一体となって東日本大震災からの復興のあり方を考え,広く人々に発信したいという強い願いから,今回のシンポジウムを企画しました。関係する研究者ばかりでなく,農業者,消費者,学生等,多くの人々に参加いただき,様々な視点からご意見をいただければこれにまさる幸せはありません。多くの方々の参加を心よりお待ちしております。

座長:東京農業大学教授 駒村正治

第1報告 農地・水利施設等の農業生産基盤への被害実態と復旧・復興
       (独)NARO農村工学研究所所長 高橋順二

第2報告 農耕地の塩害対策と土壌・ゼオライト中のセシウムの挙動
     −相馬市におけるイチゴハウスの塩害復興シナリオを中心に−
        東京農業大学教授 後藤逸男

第3報告 放射線汚染と食品安全性・風評被害対策
       (独)NARO食品総合研究所所長 林 清

第4報告 東京農業大学による東日本支援プロジェクトの取り組みと
     農業経営復興のシナリオ
        東京農業大学教授 門間敏幸

パネルディスカッション

テーマ:震災・放射線被害からの復興と新たな経営の展望
    −若手後継者大いに語る−
司 会: 東京農業大学客員教授  中川昭一郎
パネラー(若手後継者):
猪俣優樹(福島県会津坂下町 米穀販売)
面川常義(宮城県角田市 稲作経営)
古積 昇(宮城県岩沼市 造園業)
志野佑介(千葉県東金市 有機野菜経営)
藤田典弘(栃木県塩原町 酪農経営)
三上哲一(栃木県壬生町 いちご経営)

アドバイザー
シンポジウム報告者:高橋順二,後藤逸男,林 清,門間敏幸

東京農大出身の若手の農業経営者・農業後継者さらに農業関連企業経営者に集まって頂き,シンポジウム報告者の方々とともに東日本大震災・放射性物質による経営被害,そして経営が抱える課題と解決方法,政策や研究に対する要望を論議していただきます。